アートディレクター西野純子のブログです。
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書体のこと

カフェ・ド・クリエ様の販促物のデザインを手がけていますが
6/21から発売になったチョコミントがとても好調のようで
嬉しく思います。

ところで、今回はちょっとデザインについて
書いてみようと思います。

デザイン作業は、弊社のスタッフに担当してもらうことは
多いのですが、私もディレクションだけでなく
自らデザインの手作業もすることがかなり多いです。
もともと、プレイングマネージャーで
デザイン作業自体が大好きなもので。。。
(だから帰れない日々が続くのですが)

Macのツールは最低限の機能しか使いませんが
作業は相当早いです。
(いまだに、photoshop5.5か8でいいと思っていますし 笑)
もともとMacのない時代にデザイナーになったので
アナログでイメージをゴールまで考えているからです。

今回店頭バナーはこんなデザインになりました。

こちらの店頭バナーは、ベースは私がデザインをしています。

ついでに、2016年11月のホットのミントチョコのときも
落とし込みはスタッフにやってもらいましたが
最初のベースデザインを私が作りました。
その最終形がこちら↓

この夏と冬のチョコミントでこだわったのが
タイトルの書体選びです。

夏のデザインでこだわったのはタイトルの書体と
「C」の字のチョコレートのデザインモチーフ。
ミント色の下地にチョコレートが流れていくのを
イメージしました。
夏なので、少しアクティブに。
高品位な印象がありながらも
線が細くなく、ほどよくラフな感じです。

これが今年の夏バージョン


これが昨年の冬バージョン


昨年冬の方が少しエレガント。
でも高級すぎないような書体を選びました。
フレンチカフェの世界をいつも念頭に考えているのですが
写真がゴージャスなイメージなので
緩和させるためにエレガント+チャーミングな
書体にしています。

やはり、季節感は大事です。
夏のミントチョコは「暑い〜〜〜!」を解消したいから
少し元気で手描き感が欲しかったのです。
冬はホットミントチョコで「ほっとあたたまる」感じで
少しエレガントでチャーミングに。
流れるスピードが違う、という感じでしょうか。

同じ「Mint Chocolate」という文字ですが
全く違う印象になるんです。
デザイナーになって、一番衝撃を受けたのが書体のこと。
それによって伝わり方が全く変わることを知り
それからは書体のオタクになりました。
書体だけじゃなく、文字間、行間の幅でも全く印象が違ってきます。
それについては、書き出すと相当長くなるので
また、今度。


 

仕事のスピード

1つ前の記事で
ダラダラ仕事するのではなく
メリハリをつけて仕事する、ということを
書きましたが、それに関連した内容で
タイムリーに目にした動画がありましたので
紹介します。

ラストスパート型ではなく
ロケットスタート型を推奨しているお話ですが
私も同じように考えていたので、すごく納得。

ソフトウエアエンジニアの方のスピーチですが
デザイナー業界にも通じるお話です。
以下にシェアします。

スクリーンショット 2017-05-01 22.27.27.png
動画は →コチラ

いつも「スケジュールを前倒しでやりなさい」とか
「先手で仕事しなさい」とか「早めに提出しなさい」とか
みんなに四六時中注意したり、指示したりしているのですが
私は「後手が嫌い」です。
「ちょっと嫌い」ではなく「すごく嫌い」です。

明日できることは明日にまわす、というようなことがイヤで
今日前倒ししてでもできるだけ終わらせる、という主義です。
最後にバタバタしたり間に合わないのは、
その時点の問題ではなく、スタートダッシュができてないから、
というのが原因だったりします。
その仕事だけ集中して最後までできることはほとんどなく
途中で想定外のことが入ってくるのは9割以上ですから。
後半に時間が足りないと、クオリティも下がります。

最初にやっても後でやっても同じじゃないか?と
思っている人がいるかもしれませんが
それを見事に「違う」と、わかりやすく否定してくださっていて
すっきりしました(笑)

そうです。そういうことなんです。
大事なのはペース配分。
やみくもに始めるのではなく計画性が必要で
ロケットスタート型であること。

本当に「スピードは最強の武器」なんです。
 

5つの訓示(再掲)

3月は多くの会社で年度末ですし
人の入れ替わりも多い時期です。

そんなタイミングで
初心に戻ることを考えてみたいと思います。

2010年の4月に書いたブログの
5つの訓示を再度掲載します。

会社起ち上げて2年目でこれを書いたのですが
ちょうど7年たった今もなお、
全く同じ考えで変わりません。
シンプルにそれを自分の中で唱え
事あるごとに、自戒してきました。
 

-------------------

社訓とまではいかないけど、
みんなに守ってほしい最低限の5つのこと。

(1)時間と労力を大事に

(2)考えながら行動する

(3)向上心を常に持ち続ける

(4)コスト意識を持つ

(5)この仕事(クリエイティブ)を通じて社会に貢献する

意外とシンプルなことですが
ひとつでも欠けると会社は成長しないと思っています。
安定した運営をしていくために、スタッフみんなに守ってほしいことです。

(1)時間と労力を大事に
時間というものを意識する。
時間を厳守するという基本的なことから、
無駄に作業時間をかけないということも。
同時に労力も限りのあるものだから、
疲弊してしまっては、良いクリエイティブもできません。

(2)考えながら行動する
行き当たりばったりに仕事しない。
行動する前に計画をたてて、常に1、2歩先の手を考えながら動くこと。
上司やお客様が考えてくれるのではなく「自分が考える」という意識。
経験年数に関わらず、全行動に責任を持たなくてはいけません。

(3)向上心を常に持ち続ける
やみくもに「がんばっている」だけではダメで
プロセスだけでなく「結果」を出す。それを繰り返す。
短期的、長期的目標を持ちつつ継続的にステップアップしていかないと
モチベーションも保てないし、成長もしません。
去年とやってることが変わらないなー、と思ったら危機感が必要です。

(4)コスト意識を持つ
クリエイターが見失いがちなことですが、ビジネスでは基本。
全てのことはコストがかかっているという意識を持つこと。
お客様からの評価=対価。
儲けようとするのではなく、良い仕事をすれば対価がついてくる。
自己満足のクリエイティブは、
必ずしも良いクリエイティブではないと思います。

(5)この仕事(クリエイティブ)を通じて社会に貢献する
会社、または今やっている仕事というのは、社会に貢献することで
初めてその存在意義を認められると考えています。
社会にとって有益で必要とされれば、
その会社は存続していけると思うのです。

 

 

デザイナーの働き方
年末年始、弊社は毎年長めにお休みをいただいています。
私も含め、ゆっくり考えたり
振り返ったり、リセットする時間が必要だと考えています。

ここ数年は私は日本を離れることにしていて
今年は仕事納めは夜遅くまでやりましたが、
翌朝始発ででかけ、南半球の常夏の某所で
部屋からはネットが全くつながらないようなところに
来ています。

今日は雨が降っていて
予定していたことができなくなったため
ブログを書いています。

いつも思っていることを、少し整理してみました。
私たちデザイナーというのは
他の仕事に比べると、バイト・会社勤め・フリー・会社経営など
働き方において比較的いろんな形態があると
思っています。

私はこの業界においては
バイト数ヶ月→会社勤め(13年)→会社経営(8年目)
と、働き方の形態を3種類変えています。

その形態の変遷の中で明らかに違う認識を持つようになった事を
今日は書きたいと思います。

それは「給料」のこと。
書くことが少し生々しい題材なので
このブログでも書いたことがありません。
でもあえて書いてみようと思います。
というのは、いろんな働き方の選択肢がある業界だからです。

バイトや、会社勤めの最初のころは
給料についてほとんど正しい認識がありませんでした。
会社勤めの後半数年になると経営会議に出席することになり
なんとなく給料のことがわかってきたように思っていました。
でも、会社経営をするようになって、全く認識が変わりました。
もらう側ではなく、支給する側になって
初めて実感できることが多く、ある意味衝撃的でした。
このことは会社勤めで経営会議に出ていようと、
フリーになったとしてもわからないかも、と思います。

言葉では説明できないので
知りたい人は経営をしてみるのが一番わかりやすい
としか言えません。

端的に言うと
「給料は自然発生するものではない」ということ。
なーんだ、当たり前じゃん、と思うかもしれません。
いや、でも・・
私ですら、会社勤めの身のとき、特に初期のころは
なんとなく25日になればいただけるもの、と思っていたこともあります。

元勤めていた制作会社で、賞与の査定時の明細に
一年の売上金額と、売上順位が記載されていました。
デザイナーでしたが、全員記載があって
それに基づいて評価されて支給されていました。
ある意味、斬新なことをするデザイン制作会社だったかもしれません。
初年度は、自分より下の順位の人がいなくて(つまりビリ)
1年の制作物の売上は800万くらいだったと思います。
年収は300万弱でしたが、
今考えると全く稼げてない超赤字社員です。
800万だったら自分の給与分を稼いでいる、
と思ったら大間違いなのです。
この記載が社員に不評だったのか、しばらくしたら
記載自体がなくなってしまいました。。。

会社は使い物にならない自分に投資してくれていた、と
今思えば、本当に実感しますし、感謝しています。
3年は投資と言いますが、本当にそう思います。
特にローテーションの早いこの業界は
ほとんど投資で終わります。
つまり、経営がすごく難しい業界とも言えます。

給料額は
「死ぬほどがんばってるのに」とか
「夜遅くまで仕事しているのに」とか
「この年齢になったのに」とか
感覚や感情の問題で決まるのではなく、
当たり前ですが、売上から給料は支給されているものです。
会社は社会保険や人に関わる諸経費含め
給料の3倍の額の人件費を支払っています。
つまり3倍は稼がないと、自分の分を稼げてないことになります。
給料は自然発生もしなければ、天からも降ってこないのです。

いろいろ意見はあると思いますが・・・
それでも、何を言おうと、
一番安定して時間を拘束されずに収入を得るなら「会社勤め」に限ります。
20年、この業界にいて
いまだに覆らない確固とした考えです。

では、なぜ私が会社経営に形態を変えたか?
答えはひとつです。
「この業界の後世を支え、社会に貢献したい」ということを
自分の考えのもとに使命として実現したいと思ったからです。
「効率よく安定的に稼ぎたい」という考えは一つもありません。
そういう想いがあるなら、経営という道は間違いなく選択しませんし
人にも勧めません。
会社勤めやフリーでは叶えられないような「使命」がないと
できないと思います。
そこに加え、勤務時間外においても負荷があります。
人の生活を背負う責任と膨大なリスクと、
私的な時間の犠牲も、もれなく付いてきます。


タイムリーにプレジデントの記事があったので
リンクします。 → コチラ


111.jpg






デザイン業界だから許される?
私がこの業界に転身したのは20年前。
それまでは全く違う業界で
しっかりと社会人としての心構えとマナーを叩き込まれました。
それでも未熟だったと思っていたのですが、
この業界に入って、それまで経験してきた世界とのギャップが大きく
ある意味随所で「非常識さ」を目の当たりにして、
一時期はカルチャーショックで悩みました。
それでも、どうしてもなりたかったデザイナーを目指して
もとの業界には戻らない覚悟で、なじもうとしたし、必死でした。

20年たった今も
その業界の「ゆるさ」は改善されてないと思うし
それがデザイン業界の「特権」みたいになっていて
クリエイティブを生むためには必要な「ゆるさ」みたいに正当化されて
大なり小なり黙認されています。

先般の業界の悪しき体質が原因の問題がいろいろと露呈してしまって
様々なご意見はありますが、
私自身は、この業界に身を置く者として
ただ、ただ、恥ずかしく思うばかりです。
つくづく感じたのは、許される「特権」なんて無いし
必要な「ゆるさ」なんて無いということ。
本当にクリエイティブな人は、
「ゆるさ」なんて全く必要ないし関係ないということ。
「ゆるさ」の中で、果たしてよいクリエイティブを
生み出しているのか、というと相当な疑問です。
必ずしもそうではないと思っていますし、
事実、「ゆるさ」が原因で今回の問題が生じていると思っています。

むしろ、経済社会の中の一端を担っている意識を持って
その中で真摯に取り組み、社会人としてモラルとか当たり前のことができて、
初めてビジネスの土俵に上がれるのだと思います。
土俵に上がれなければ、対等にお話も聞いていただけないし
認めてもらえないし評価もしていただけません。

「なんで自分は認められないのだろう」
「なんで自分の作るものを理解してもらえないのだろう」
と悶々とする以前に、よく考えてみましょう。
そもそも評価されるスタンスになっていない、ということ。
それも多々あるのでは、と思います。

「クリエイター」を名乗る前に、「社会人」であれ、と強く思います。
この業界に入って、デザイン能力は優秀でも
「このデザイナーは社会人の模範だな」と感じたことは
残念ながらあまりありません。
特にディレクターと名のつく人は、
デザインやクリエイティブ能力に卓越しているだけでなく
社会人として模範であり、
組織の中での管理能力のある人がなるべきであって
そうでなければ、ディレクターと名乗るべきではないと思っています。
部下やチーム内で行なわれていることを
全て自分事として、責任がとれる人がなるべきです。
そうしないとあらゆるプロジェクトにおいて
責任を持つことができないと考えています。
責任を持つということは、トラブルが起きたときだけ責任をとるのではなく
トラブルが発生しないようにモラル指導もするし干渉もする、ということです。

単に人よりデザインが上手だとか、
クリエイティブのノウハウがたくさんあるとか
デザインの経験年数が長いというだけでディレクターになるような
業界の体質に問題があると感じています。

タブーのように扱われてきたので、あまり言えないできましたが
今回の件で確信しました。

クリエイティブを生むために「必要なゆるさ」とか「特権」はありません。

社会人として当たり前のことをきちんとできる、ということが大事で、
それができてこそ、お客様から望まれるクリエイティブを
的確にアウトプットできるのだと思います。

そうとう辛口に書いてしまいましたが
大好きな業界だからこそ、なんとかしたいし
これからのために改善していきたいと考えています。
私自身も責任を感じ、自覚し、自分を戒めながら
後に続く人たちに、今まで許されてきたことを「間違っている」と
はっきり言えるようにしていきたいと思いました。




5つの訓示
最近、つくづく仕事をする、というスタンスについて
考えさせられることが多く、
「初心を忘れてはいけない」と思って振り返っています。

どうしても人間というものは
知らず知らずのうちに楽な流れに沿って流れてしまうものです。
流れてしまっているのに、
気付いてないことも多いです。
だからこそ、あえて立ち止まり
流れに逆らって「今の自分に疑問を呈してみる」ということが
必要だと思います。

自分自身の戒めのためにも
2010年の4月に書いたブログの
5つの訓示を再度掲載したいと思います。

-------------------

社訓とまではいかないけど、
みんなに守ってほしい最低限の5つのこと。

(1)時間と労力を大事に

(2)考えながら行動する

(3)向上心を常に持ち続ける

(4)コスト意識を持つ

(5)この仕事(クリエイティブ)を通じて社会に貢献する

意外とシンプルなことですが
ひとつでも欠けると会社は成長しないと思っています。
安定した運営をしていくために、スタッフみんなに守ってほしいことです。

(1)時間と労力を大事に
時間というものを意識する。
時間を厳守するという基本的なことから、
無駄に作業時間をかけないということも。
同時に労力も限りのあるものだから、
疲弊してしまっては、良いクリエイティブもできません。

(2)考えながら行動する
行き当たりばったりに仕事しない。
行動する前に計画をたてて、常に1、2歩先の手を考えながら動くこと。
上司やお客様が考えてくれるのではなく「自分が考える」という意識。
経験年数に関わらず、全行動に責任を持たなくてはいけません。

(3)向上心を常に持ち続ける
やみくもに「がんばっている」だけではダメで
プロセスだけでなく「結果」を出す。それを繰り返す。
短期的、長期的目標を持ちつつ継続的にステップアップしていかないと
モチベーションも保てないし、成長もしません。
去年とやってることが変わらないなー、と思ったら危機感が必要です。

(4)コスト意識を持つ
クリエイターが見失いがちなことですが、ビジネスでは基本。
全てのことはコストがかかっているという意識を持つこと。
お客様からの評価=対価。
儲けようとするのではなく、良い仕事をすれば対価がついてくる。
自己満足のクリエイティブは、
必ずしも良いクリエイティブではないと思います。

(5)この仕事(クリエイティブ)を通じて社会に貢献する
会社、または今やっている仕事というのは、社会に貢献することで
初めてその存在意義を認められると考えています。
社会にとって有益で必要とされれば、
その会社は存続していけると思うのです。

コミュニケーションとは
先月2月は、ブログを書けませんでした。
今年に入ってから、なかなか書けないでいます。
というのも、作業も多いのは相変わらずですが
勉強したり考えることが多くなったというのも理由としてあって
ちょっと時間がとられていました。

実は、2月某日に社員を集めて
マーケティングのこと、とか
コミュニケーションについての話をしました。

今年以降は、その部分に力を入れたいということもあり
自分自身が勉強したり、深く考えたり、外の接点を増やしたりしていて
もちろん、デザインやコピーなどの作業していますが
それ以上に時間を費やしています。

「コミュニケーション」というと
対話とか会話とかを想像するかもしれません。
仕事におけるコミュニケーションというのはどういうことなのか。

「お天気いいですね」「寒いですね」とか
世間話をすることではない、と思っています。

言語が通じる相手や、自分と同レベルの言葉で会話をいくらしていても
コミュニケーション力は向上しないと考えています。
難しい言葉や、知らない言葉や、
違う世界の言葉を使う人たちと会話した方が
コミュニケーション力は向上します。

そしてただ話すだけでなく、
むしろその前後のことが大事だと考えています。

当然わからないことが出てくるので
それを理解するために、自分で予習復習したり、調べたり、
意味を聞き出したり、本意を知ることをしないと
レベルがあがらないのです。

身につけた素養が多いほど、
よりよい情報を的確に吸収できるようになり
アウトプットの正確さと深みが増します。
と同時に
こちらから相手に提案したり説明するときも、説得力が増します。

つまり、
コミュニケーションの機会や経験の多さも大事ですが、
それ以上に素養が大事だと思っています。

この素養は、短期間では身に付かないものなので
習慣化させて、自ら意識的に勉強して得ていかないと
ずっとわからないままになってしまいます。

同じ話を聞いたとしても、素養の違いで
たった1しか吸収できない人(あるいは0もあるかも)と
10を吸収できる人では、アウトプットが全く異なってくるからです。
つまり、素養が無いと場数を踏んでも、ほとんど解決も向上もしません。

怖いのは、一瞬理解できるような言葉を聞いたとして、
その言葉が奥深い意味を持っていたり、
もっと違う意味を持っていることがビジネス上では多いのです。

わからないまま通りすぎると
10年経っても20年経ってもわからないまま、ということになります。
「わかってないことがわからない」状態です。
残念ながら、経験を積めばわかるようになるとか、
歳とったら自然にわかるようになるということはありません。
これを解決するためには、とにかく自ら勉強するしかないのです。
このことは仕事上、相手の話を訊いたり、アウトプットを任される上で
最低限の礼儀でもあると思っています。

自分自身を含め、業界の危機感を感じるため
この話を社員にしました。
今後もっと、私が社員のみんなに伝えていけることは
できる限りしていこうと思っています。




好きなこと、やりたいことを仕事にできるか
「好きなこと、やりたいこと」(そもそも、それがあれば、、、ですが)を
仕事にできるのでしょうか?

そんなことを、まともに考えたら
「本当に自分の好きなことを仕事にすることはできない」と
考えていますし、
19年間デザインの仕事してきて
いまだかつて、一度たりとも「自分の好きなこと」を
デザインしたことはありません。

自由に好きに自分らしくデザインした経験は「0%」。
そもそもそんなことを考えたこともありません。
なぜなら、「仕事」だからです。

デザイナーになりたい人に多く見られるのは
「好きなデザインをしたい」という人。
だったら、「お金をいただく仕事」じゃなくて
「自腹を切るアート活動」をしたら?と、強く勧めます。

私たちはビジネス社会の一端を担う仕事をしているのです。
その自覚がなければ、どんなデザイン業界の「仕事」もできないと思います。
そういう意味では、
「広告」「パッケージ」「販促」「web」「エディトリアル」など
分野問わず、共通の認識だと思っていますし、
私も、もともとは「エディトリアル」をバイトで経験し、
「広告」の会社につとめ、今自分の会社を起業し「パッケージ」や「販促」などを
中心に仕事していますが、手がけるデザイン分野に変遷がありながらも
どの分野もビジネスである以上、
自分の好きなデザインしたという思いはありません。

全く違ったデザイン分野で、しかも
食品飲料、日用品、化粧品、雑貨、流通、外食、通信、金融、交通、住宅、
電化製品、テレビ、劇団、娯楽、出版・・・などなど、
業界自体も多く経験を積んできましたが、共通でやりがいを感じていて
(だから辞めないで19年やっているわけだし)
大事なのは「自分の好きなデザインをできるか」ではなく
「達成感をどこに求めるか」なのでは、
と思っています。
ここを間違うと、この仕事はめまぐるしくて過酷で
締切もタイトで制約なども多いですから、
どんな分野のデザインをしても
決して長続きできないデザイナーになってしまいます。

「デザイナー」である前に「社会人」であれ、と強く思います。

「社会人」、
つまりビジネス社会の一端を担う、というのは

仕事を依頼される
  ↓
それに応えるために制作活動する
  ↓
顧客やエンドユーザーに満足していただく(対価をいただく)
  ↓
社会に貢献することにつなげる
  ↓
達成感を得る

ということを、繰り返し継続し
役割を果たしていくことだと思います。

ここをきちんと理解できると、仕事は楽しいです。

「自分の好きなデザインをする」=「達成感」
ではなく
「顧客やユーザーに満足してもらう」=「達成感」

ということを考えられるようにならないと
ちっとも楽しくないと思います。

さらに、それを深めていくと
「顧客やユーザーに満足してもらう」=「自分の好きなこと」=「達成感」
にもなっていきます。

一生懸命やって、お客様に応えていくことを真摯に続けていると、
「ありがとう」「お願いして良かった」と感謝されたり
「デザインしてもらった商品が売れ行きいいですよ」と
言われたりして、
「またお願いしたい」とリピートで依頼してくれたりします。
それはすごく嬉しいことです。

大きな意味でそれが「自分の好きなこと、やりたいこと」になったら
この仕事での充実感は、とても大きなものになっていくのです。

そんなことを、
これからデザイナーを目指す方に、考えてもらえたら、と
思っています。