冬休みに入りました。
仕事を自宅で続けながら、いろいろ普段から考えていることを
ブログに書こうと思います。
弊社は創業してから1年半ですが、おかげさまで
スタッフも5人から、約2倍の9人に増え
創業時とくらべて現在仕事は最大量で引き続き増収傾向にあります。
創業時から私が意図的に実施していることがいくつかあって
それが少なからず結果に結びついていると思っています。
根底にあるのが「前のやり方を踏襲しない。まず自分の目で確かめ体感して
新たに自分自身で方法を決めていく。」というポリシーです。
そのために今年実施したことは、
出向社員を廃止して、転籍と独自採用で全員自社の社員にしたこと。
独自のやり方で進めるために、足並みを揃えたいと思ったからです。
そして、この会社を選んでくれたスタッフに対して
どんなことがあっても守り抜いていくという重責のもとに日々行動しています。
広告業界は非常に厳しい状況です。ひとたび気がゆるむと大変なことになります。
最近は家に帰るのが週1、2日でしたし、1週間で10時間くらいしか寝てないので
「タフですねー」と言われますが、実は全く「タフ」ではありません。
きっと「自分のため」だけでは、ここまで頑張れなかったと思うのですが
「このスタッフたちのため」と思ったからできるのだと思います。
経営者ってこういうことか、と実感させられる日々です。
前述の「質とスピード」の話も、
特に「スピード」については、タブーなのか業界内で語られないのですが
「社員を守り抜く」ために、相当意識して実施していることなのです。
意識して実施しているもうひとつのこと・・・
それは「マルチタスク」です。
前の会社には営業職がありましたが、弊社にはいません。
今後も不要だと思っています。誤解のないように書きますが
「営業が不要」ではなく「営業職が不要」なのです。
むしろ「営業」自体は常にしていなくてはならない、と思っています。
どんなに忙しくても仕事が潤ってても「営業活動しつづける」必要があります。
そもそも、前から私は「自分自身で常に営業」というスタンスで仕事していました。
だから新規をとることも含めて、自分自身が動くことを基本に考えています。
難しいかもしれませんが、クリエーターも管理職も全員営業しないといけないです。
だから、「営業職」は不要なのです。
とくに弊社のような中小企業は、専任にするほどの余裕はありませんし。
専任だと、もし仕事が少なくなってきたら「それは営業の責任」と思うでしょう。
専任にすることで本来自分たちのすべきことの責任を回避すると思うのです。
仕事は常に「お客様」「エンドユーザー」のことを考えていないといけないので
社員全員が役職にかかわらず「営業」を意識すべきなのです。
新規営業は主に私の役目ですが、ふだんの仕事のリピートも大事なので、
そのために、言葉使い、ビジネスマナー、仕事の基本の徹底など、
いつも私は厳しく言っています。見逃さないように、忙しくても注意します。
クリエーターであっても、一社会人としての振る舞いが大切です。
「マルチタスク」のもうひとつは、クリエーティブと管理の垣根をなくすこと。
うちには、社長以下はデザイナーとクリエーティブマネージャーがいますが、
クリエーティブマネージャーは経理や総務などの管理業務をしながら、
クリエーティブ業務もしています。
今2名いて、1人はコピーを書きますし、もう1人はMacでデザインもします。
2人とも工作も上手で、パッケージのダミーも作ってくれます。
プレゼン前の会議では案も出しますし、マネージャーだからといって
大目に見ることはなく、全く同じに扱ってきびしくダメ出しをします。
なので、役職名に「クリエーティブ」とつけたのです。
「マルチタスク」はそんなに不思議なことでもないのです。
社員には、役職が違っても相互理解して全員同じスタンスでいてほしいからです。
なにかが起きたとき、「誰かの責任」として片付けてしまうのを避けたいのです。
みんなの問題としてとらえて、みんなで解決していくことをしないと
会社はもろく崩れてしまいます。プレゼンで勝ってうれしいと思うときも
負けて悔しいと思うときも、制作も管理もおなじテンションであってほしい。
そもそも私が究極の「マルチタスク」です。
当たり前ですが、経営・管理・クリエーティブ・営業の全部をやっています。
財務諸表をながめながら、率先してデザインもします。
(結構合成とかのMac作業も、いまだに若い人には負けてないと思ってる)
経営陣に入ったら、現場作業をしてはいけない風潮が前にあったのですが
私は生涯現場(デザイン)をやりたいのでこの道を選択した、とも言えます。
だから帰れない日々が続くのですが、望んだ道です。
結果として会社経営がうまくいくのなら、方法は独自でいいと思います。
不況と大変革の中で、
「ありえない」「今までにない」ことが起きているのであれば、
「ありえない」「今までにない」やりかたで対応してみる。
既成概念をもたずに、変化の波に対応できる柔軟な姿勢で
来年にむけて進んでいきたいと考えています。